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WordPressか静的サイトかの決め方

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WordPressか静的サイトかは、サイトの性能ではなく、誰がそのサイトを運用するかで決めています。AIエージェントでのWeb制作が本格化してから議論をよく見るようになりましたが、この判断軸はAIが出てくる前から16年変わっていません。

サイトを作るときに、WordPressにするか、CMSを入れずに静的サイトにするか。この選択は技術の優劣で決まるものではないと考えています。同じ構成のサイトでも、更新する人が変われば適した作りは別になるからです。

この記事では、私が実際にどうやって決めているかを、自分のサイトの場合とクライアントの場合に分けてご紹介します。

私が所有するサイトを静的サイトに変えた理由

私が所有しているサイトは、以前はすべてWordPressで作っていました。今はほとんどを静的サイトに変えています。

理由はひとつで、ページの追加も編集もAIエージェントがやってくれるからです。

WordPressから静的サイトへの変換も、レンタルサーバーからCloudflareへの移転も、AIエージェントに作業してもらいました。

また、記事を書くときもAIエージェントを利用しています。 記事ネタと一次情報を私が渡し、AIエージェントが下書きを書きます。 その下書きを私が編集し、AIエージェントが添削。多いときは、このやりとりが数十回になります。 文章が確定したら記事ページを作り一覧ページへ反映して公開、という流れです。

GA4とサーチコンソールとの連携も済ませています。 アクセス状況からサイトを診断してもらい、出てきた改善案に私の意見を返して、サイトを直していきます。

すべての作業をAIエージェントと相談しながら進めてもらっているので、CMSが要らなくなりました。

この運用をクライアントに提案しない理由

私がAIでの運用をしているからといって、この運用をそのままクライアントに提案することはありません。 理由は2つあります。

ひとつは、クライアント自身がAIエージェントを使いこなす必要があることです。 指示の出し方、確認の仕方、直し方を覚えていただくことになります。本業のかたわらで身につけるには学習コストの負担が大きい内容だと思います。

もうひとつは、サイトが崩れたときの確認と修正までセットになることです。 AIエージェントは指示どおりに動かないことがあります。レイアウトの崩れ、別ページの巻き込み、直したはずの箇所の再発。こうしたことが起きたとき、クライアント自身が気づいて直すか、私に依頼するかになります。

この2つを合わせると、クライアントの作業は記事の投稿だけでなく、ページのコーディング、表示の確認、アップロードなど、専門的な作業をAIに依頼して進めることになります。

本来こちらが担当する範囲まで任せることになるのでリスクが大きい。 制作費が下がっても、運用が回らなければ意味がありません。

私の運用は私の環境だから成立しているもので、そのままお渡しできる方法ではないと考えています。

お知らせ機能があるならCMSが前提

そのため、クライアントへのご提案はCMSを使う構成が多くなります。

私が制作するのはコーポレートサイトとサービス紹介サイトがほとんどです。 この2つには、お知らせやブログの機能をつけることが多くなります。年に数回でも更新が発生するなら、クライアントが管理画面から自分で投稿できる状態にしておきます。

投稿機能がまったくないサイトであれば、静的サイトも候補です。 1枚もののLPや、更新の予定がない名刺代わりのサイトがこれにあたります。

判断の材料にしているのは、更新の頻度より、更新する人が決まっているかどうかです。 年1回の更新でも、担当者が決まっていて自分で出したいなら、CMSを入れたほうが結果的に早く済みます。

WordPressとmicroCMSとSTUDIOの使い分け

CMSを導入すると決めたあとは、クライアントの運用経験を確認します。

すでにWordPressを運用した経験があるなら、WordPressをご提案します。 管理画面の操作を覚え直す必要がなく、社内で引き継ぐときも説明が要りません。 使い慣れているというのは、それだけで大きな利点です。

CMSを運用した経験がまったくない場合は、WordPress、microCMS、STUDIOの3つを候補として提案します。

WordPress

WordPressは、インターネット上に情報が多いので、分からないことを自分で調べられます。将来やりたいことが増えたときに、プラグインで対応できることも多いです。ただし、後述するセキュリティの管理が必要になります。

microCMS

microCMSは、管理画面がシンプルで、入力する項目が決まっています。お知らせや実績のように、決まった形式のコンテンツを増やしていく運用に向いた選択肢です。サイトの見た目はこちらでテンプレートを作るので、更新作業でデザインが崩れません。

STUDIO

STUDIOは、画面を見ながら編集できます。文章もレイアウトも自分で触りたい場合に向いた選択肢です。ただし触れる範囲が広いぶん、意図せずデザインが崩れる可能性もあります。

他にご希望があればそれに合わせますが、この3つのどれかで決まることがほとんどです。

WordPressで気にしているセキュリティ

WordPressは機能が多くて便利な反面、セキュリティの管理が必要になります。

本体とプラグインとテーマを更新し続けていれば、問題は起きにくいです。基本的な対策はWordPressサイトのセキュリティ対策 – 最低限設定しておきたい5つにまとめています。

気にしているのは、更新が途絶えたときです。担当者の交代、運用の停止、更新の存在そのものが忘れられること。こうなったサイトは、時間が経つほど危うくなります。

先日、クライアントのWordPressサイトで実際に問題が起きました。

シンガポールからのBotアクセスが大量に発生したという相談を受けました。目的は分かりません。全ページをくまなく巡回する動きで、1日4,000アクセス以上が3日続いていました。 シンガポールからのアクセスを拒否したところ、それ以降は見かけなくなっています。

その後、私のサイトにも同じ地域からのアクセスがありました。WordPressで作ったページと静的ページが混在しているサイトです。アクセスが来ていたのはWordPressのページだけでした。 まだ数回でしたが、クライアントの件があったので同じように拒否しています。

2つのサイトのアクセスに関係があるかどうかは分かりません。 ただ、WordPressで作ったページだけが対象になっていたことは事実です。

WordPressを避けたほうがいいとは考えていません。 更新を続ける前提が要るという説明として、こうしたことが起きる可能性も含めて先にお伝えしています。

決める前に必ず確認する2つのこと

ここまでを踏まえて、私が最初に確認するのは次の2つです。

1つ目は、サイトを運用した経験があるかどうかです。

管理画面を触ったことがあるかどうかで、ご提案する構成が変わります。経験がない場合は、操作の説明にどれだけ時間をかけられるかも合わせてお聞きしています。

2つ目は、経験がある場合、何を使いたいかです。

過去に使ったCMSで困った点があるなら、それが次の選定の材料です。「更新はしたいが管理画面が複雑で触らなくなった」というお話も、実際によく出てきます。

この2つが分かると、選択肢はだいたい絞れます。WordPressかmicroCMSかSTUDIOか、それとも静的サイトか。技術の比較から入ると決まらないのは、この2つが空欄のまま話しているからだと思っています。

運用する人に合わせて決める

サイトの作りではなく、運用する人に合わせて決める。これが16年変えていない基準です。

AIエージェントが使えるようになって、私の作り方は大きく変わりました。自分のサイトはほとんど静的サイトになっています。それでも、クライアントに何をご提案するかという部分は変わっていません。運用するのが私ではないからです。

サイトは公開してからのほうが長く使われます。誰がどうやって更新していくのかを先に決めてから、作りを決める。この順番でご提案しています。

サイトの新規制作やリニューアルをお考えでしたら、運用の体制も含めてお気軽にご相談ください

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